ダイムラー―北京汽車の電動車子会社に出資―

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は8日、中国の提携先である北京汽車(BAIC)の電動車子会社、北汽新能源(BJEV)に3.93%出資すると発表した。ダイムラーは昨年6月、電気自動車(EV)など「新エネルギー自動車(NEV)」の分野でBAICとの協業に向けた枠組み契約を締結しており、その一環でBJEVに資本参加する。

BAICは中国におけるダイムラーの主要パートナーで、2004年から提携関係にある。これまでは協業分野が内燃機関車に限られていたが、今後は急速な市場成長が見込まれる電動車にも拡大する。

ダイムラーに対してはBAICの競合である中国の吉利汽車が電動車や自動運転車の分野で提携を希望しており、吉利汽車を傘下に持つ浙江吉利控股集団の李書福会長は先月、ダイムラー株9.69%を取得し筆頭株主となった。ダイムラーのディーター・ツェッチェ社長はこれについて6日、吉利との提携はBAICの同意が前提になると発言。3社の利害が一致しなければ吉利との提携はあり得ないとの立場を明確に示した。

一方、李会長はダイムラーへの出資比率引き上げの考えはなく、監査役ポストも要求しないとしている。

上部へスクロール