ネット通販大手の独ツァランドがマーケティング部門の社員を削減する。アルゴリズムや人工知能(AI)に業務を任せた方が効率が良くコストも削減できるためだ。同社のルービン・リッター共同社長が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に明らかにした。
広告メールの配信などこれまで社員が行ってきた作業を今後はAIなどで処理していく。これに伴い200~250人を削減する。リッター社長は「我々は野心的な成長を目指している。そのためには残念ながらこうした措置が必要になる」と事情を説明した。該当社員には新たな業務を任せたり、退職一時金の支給や転職・起業支援などの形でサポートを行うとしている。
ツァランドは各消費者に適したパーソナライズド広告を強化する方針で、顧客のデータを可能な限り活用する考えだ。同意が得られればフェイスブックなどSNSの個人情報も利用したいとしている。同社長は、今後はこうした分野の業務を行う開発・データ解析要員を増やしていかなければならないとの見方を示した。