ZFフリードリヒスハーフェン―純利益26%増加―

自動車部品大手の独ZFフリードリヒスハーフェンが22日発表した2017年12月期決算の純利益は前期比26.3%増の11億6,700万ユーロと大幅に伸びた。米税制改革に伴う評価益で水準が押し上げられた。

売上高は3.6%増えて過去最高の364億4,400万ユーロとなった。乗用車向けパワートレイン部門が9.3%増、商用車向け部門も7.2%増と好調で全体をけん引した。

営業利益(EBIT、調整済み)は23億3,900万ユーロで、4.5%増加した。自動運転や車両の電動化を背景に研究開発投資が15%増の22億ユーロへと膨らんだものの、増益を確保。売上高営業利益率で横ばいの6.4%を保った。

同社は米同業TRWオートモティブを2015年に買収した。これに伴い債務が膨らんだものの、昨年末時点で64億ユーロへと半減した。

18年12月期は買収・売却と為替の影響を除いた売上高で約5%増、EBIT(調整済み)で約6%増を見込む。

2月に就任したヴォルフヘニング・シャイダー新社長は決算記者会見で、新たな買収を行うだけの資金的なゆとりがあると述べ、機会があれば実施する意向を表明した。買収を通して積極的に事業を拡大してきたシュテファン・ゾンマー前社長は監査役会と対立し、昨年12月に辞任していることから、シャイダー社長の発言は注目を集めている。

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