カールシュタット―12年ぶり純利益計上―

独デパート大手カールシュタット(エッセン)は21日、2017年9月期の純損益が140万ユーロの黒字となり、前期の赤字から大幅に改善したと発表した。利益計上は12期ぶり。事業の見直しが奏功した格好で、シュテファン・ファンダール社長は新店舗の開設に再び乗り出す方針を明らかにした。

カールシュタットは2009年に経営破たん。フランス人投資家のベルグラン氏が10年に買収し店舗改装などの投資を行ったものの、成果が上がらなかったことから、現オーナーであるオーストリアの不動産投資家レネ・ベンコ氏が14年に譲り受けた。

ベンコ氏のもとで社長に就任したファンダール氏は取り扱いブランドの整理や地域ニーズに見合った各店舗の運営、外部企業の出店促進、ネット通販の強化を通して業績を改善してきた。15年9月期に6,500万ユーロに上った純赤字は16年9月期には750万ユーロへと縮小していた。

ネット通販事業は今後も拡大していく考えで、売上高に占める割合を20年9月期までに約10%へと引き上げる目標を明らかにした。

上部へスクロール