レジ袋有料化が奏功、消費者の8割がマイバック持参

買い物袋(マイバック)持参で買い物に行く消費者の割合が80.4%に上ることが、独包装研究所(dvi)の委託で市場調査機関tnsインフラテストが実施したアンケート調査で分かった。大半の小売店がレジ袋を有料化したことが効果を発揮した格好で、プラスチック製レジ袋を購入する人は4.5%にとどまる。

プラスチック製のレジ袋は自然分解されにくく、廃棄されると海洋生物が誤食したり、残留性有機汚染物質による土壌・水質汚染を引き起こす。欧州連合(EU)欧州委員会の調査では、北海の全鳥類の94%の胃にレジ袋のプラスチックが含まれていることが分かっている。

EUはこうした事態を深刻視。2015年3月にレジ袋削減に向けた指令を成立させた。EU域内の1人当たりの年間レジ袋使用量を2010年時点の推定198枚から20年に90枚、25年には40枚へと減らす目標だ。

独小売業中央連盟(HDE)はこうした事情を受けて16年、プラスチック製レジ袋を有料化する協定を連邦環境省と締結した。政府と協定を結んだのは法律による規制を回避するためだが、今回のアンケート結果で協定に効果があったことが確認された格好だ。小売店によってはプラスチック製レジ袋の販売自体を廃止。レジで販売する包装材を何度でも利用できるコットン製やリサイクル素材製、紙製の買い物袋、段ボール箱に限定している。

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