照明大手の独オスラム(ミュンヘン)は6日、自動車向けの知的照明ソリューションの合弁会社を自動車部品大手のコンチネンタルと設立することで最終合意したと発表した。両社の強みを組み合わせることで最先端の照明システムを一手に提供。急速に増える需要を取り込んでいく考えだ。
両社の監査役会と独禁当局の承認を得たうえで、折半出資の合弁オスラム・コンチネンタルをミュンヘン地域に開設し、来年下半期から事業を開始する。新会社は従業員数が約1,500人で、最高経営責任者(CEO)はオスラム、最高財務責任者(CFO)はコンチネンタルが指名する。売上高は1億ユーロのケタ台の半ばに上る見通しだ。
オスラムは新会社に発光ダイオード(LED)ベースの自動車向けソリッドステート照明(SSM)モジュール事業を移管し、コンチネンタルは照明制御分野のノウハウを持ち寄る。
LEDベースの知的照明ソリューションではセンサーに連動して路上の鹿やカーブを自動的に照らしたり、自動車のデザインに柔軟性を持たせることができる。市場は毎年2ケタ台のスピードで拡大しており、2025年には新車の半分以上が装備するようになると予想されている。
新会社では照明とセンサーを一体化したモジュールや光ベースの車車間・路車間通信技術を提供していく。オスラムの特殊照明部門のハンス・ヨアヒム・シュヴァーベCEOは、照明とセンサー、エレクトロニクスをシームレスに統合し技術革新を進めるためには両社が手を携えた方が良いと判断したと合弁設立の狙いを語った。