企業景況感5カ月連続悪化、今月からサービス部門を加えた新構成に

Ifo経済研究所が24日発表した4月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は102.1となり、前月の103.3から1.2ポイント低下した。同指数の悪化は5カ月連続。現状判断と今後6カ月の見通しを示す期待指数がともに落ち込んでおり、Ifoのクレメンス・フュスト所長は「ドイツ経済は減速した」と明言した。

現状判断指数は前月の106.6から105.7へと0.9ポイント下落。期待指数は1.3ポイント減の98.7となり、基準値の100を割り込んだ。

部門別でみると、製造業の景況感指数は3カ月連続で落ち込んだ。現状判断と期待指数がともに下落。期待指数は2016年8月以来の低水準となった。工場稼働率は前月を0.3ポイント下回る87.7%へと低下した。ただ、長年の平均である83.6%を大きく上回っている。

今月から初めて取り入れられたサービス業では期待指数が大きく悪化、現状判断も落ち込んだ。景況感の水準自体は極めて高い。

流通業でも現状判断と期待指数が低下した。

建設業の景況感指数は過去最高を更新した。期待指数が大幅に上昇したことが大きい。現状判断は横ばいだった。

Ifoは今回の統計から新たにサービス部門を取り入れたほか、これまで区別してきた小売業と卸売業を流通業に統合。また、基準年を2005年から2015年へと変更した。これに伴い過去の数値を全面的に修正している。

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