エデカ―ドラッグストア合弁5月スタート―

食品スーパー独最大手のエデカ(ハンブルク)は17日の決算発表で、ドラッグストアのローカルチェーンを展開するブドニコフスキーと共同で立ち上げる同分野の合弁会社が5月から事業を開始することを明らかにした。ドラッグストア事業に参入することで、同分野の2大大手であるロスマンとdmからシェアを奪い取っていく考えだ。

ブドニコフスキーは独北部のハンブルクでドラッグストア181店を展開する事業者で、他の地域では事業を行っていない。同地では大きな勢力を持つものの、近年はロスマンとdmの進出攻勢で地域市場シェアが30~35%まで落ち込んでいる。

エデカはドイツ最大の食品スーパー。国内の食品小売市場は大手の寡占が進んでいることから、事業を拡大するためには国外展開か他の分野に進出する必要がある。

マルクス・モザ社長は、ドラッグストア大手シュレッカーが2012年に経営破たんした後、シュレッカーの売り上げはロスマンとdmに流れ、エデカの売上増にはつながらなかったことを指摘。同分野の売り上げを伸ばすためには自らドラッグストアチェーンを展開する必要があると考え、ブドニコフスキーとの合弁に踏み切った。同合弁を通してブドニコフスキーからドラッグストア製品の調達交渉のノウハウを吸収する考えだ。

同合弁の出資比率はブドニコフスキーが74.9%、エデカが25.1%。エデカは同合弁への出資比率を最大74.9%まで引き上げるオプション権を持つ。

エデカの2017年の売上高は前年比5.4%増の519億ユーロとなり、初めて500億ユーロを突破した。純利益は微減の3億2,820万ユーロへと落ち込んだ。

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