排ガス不正でポルシェに立ち入り捜査。エンジン開発に関与の疑い

ドイツの検察当局は18日、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)グループの排ガス不正問題に絡んで同子会社アウディとポルシェを対象に立ち入り捜査を実施した。同問題でポルシェが立ち入り捜査を受けたのは初めて。ポルシェはこれまで、アウディが開発した不正なエンジンの供給を受けてきたに過ぎないとみられていたが、実際には同社も開発に関与していた疑いが強まってきた。立ち入り捜査は19日も行われた。

18日の捜査はポルシェとアウディの計10拠点を対象とするもので、約200人の警察官と検察官が動員された。最大の標的はシュツットガルトの西およそ10キロのヴァイサッハにあるポルシェの開発センター。同社はアウディが開発した不正エンジンを、違法性を知りながら同センターで自社モデル向けに改良した疑いが持たれている。

当局はポルシェの現取締役と上級管理職、およびすでに退社した社員の計3人を捜査対象としている。3人の名前は伏せられているものの、現職2人はミヒャエル・シュタイナー開発担当取締役とエンジン開発を統括するヨルク・ケルナー主任と目されている。ケルナー主任とみられる上級管理職は逃走と証拠隠滅の恐れがあるとして逮捕された。

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