エコジー―包装ゴミから石油精製―

再生可能エネルギーやエネルギー効率改善の分野でコンセプト開発に取り組む独新興企業エコジーが、樹脂包装ごみからガソリンや軽油を精製するプラントを建設する。ゴミとして捨てられる包装材を有効活用する考え。マンフレート・ファルツグラーフ社長が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に明らかにした。

ドイツでは商品のパッケージに用いられる包装材を回収して再利用することになっている。だが実際には、樹脂包装材に有機顔料などリサイクルの障害となる物質が含まれていることから、半分以上が焼却処分されている。

同社は凝縮装置を用いて樹脂包装材から石油製品を取り出す技術を開発した。まずは粉々にした包装材を加熱して溶融・気化。その後、段階的に冷却していく。この冷却過程でまずパラフィン、次に軽油と石油が液体化する。

同社はフランクフルトの北東およそ70キロのシュタイナウに同プラントを設置する。投資額は7,000万ユーロ強で、来年に着工。21年にフル稼働体制に入る。14万トンの樹脂包装材から年1億2,500万リットルの燃料を作り出す計画だ。最終的に140人の雇用を見込んでいる。

精製されるガソリンのオクタン価は102と、ハイオクガソリンの同95を大きく上回る。石油精製で生成されるメタンは凝縮装置の過熱と自家発電に用いる。

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