製薬・化学大手の独バイエル(レバークーゼン)は3日の決算発表で、2018年12月期の業績見通しを引き下げた。為替差損が従来予想を上回る見通しを踏まえたもので、これまで「前年水準を保つ」としてきた売上高と営業利益(EBITDA、調整済み)をともに「1ケタ台前半の減少」へと下方修正した。為替調整ベースでは従来予測を据え置いた。売上高で「1ケタ台前半~半ばの伸び」、EBITDA(同)で「1ケタ台半ばの伸び」を見込んでいる。
18年1-3月期(第1四半期)のEBITDA(同)は28億9,600万ユーロで、前年同期を5.2%下回った。為替差損のほか、製造、研究開発、販売・マーケティング費用の増加が響いた格好で、純利益も6.2%減の19億5,400万ユーロへと落ち込んだ。売上高は5.6%減の91億3,800万ユーロだった。
EBITDA(同)は動物薬部門を除いてすべて、減少した。減少幅は一般医薬品で最も大きく20.2%を記録。医療用医薬品は同5.8%、農業化学は6.5%だった。動物薬は販売・マーケティング費用が減少したことから3.0%増加した。