独エデカなど欧州の大手スーパー6社が加盟する調達連合エイジコア(Agecore)がスイス食品大手ネスレからの製品調達をボイコットしてきた争いが終了した。独食品専門紙『レーベンスミッテル・ツァイトゥング』が報じ、関係各社が追認した。
エイジコアは2015年設立の調達連合で、エデカとインターマルシェ(仏)、コープ(スイス)、コナド(伊)、エロスキ(西)、コルロイト(ベルギー)が加盟する。エイジコアは競合する調達連合がエイジコアよりも大きな割引をネスレから獲得したとの推測に基づいて、数週間前にネスレ製品の購入見合わせを開始。エデカは自社のネスレ製品売上の3分の1を占める約200品目の調達を停止したもようだ。エデカの店舗では、費用対効果を重視する立場からネスレ製品の販売を見合わせていることを説明した張り紙が陳列棚に貼られていた。
エイジコアがネスレとの間でどのような取り決めを結んだかは不明。エデカの広報担当者はメディアの問い合わせに、詳細を公表しないことで合意したと回答した。
小売店が調達条件の改善に向けて発注を見合わせることは珍しくない。ただ、今回のケースはボイコットの規模が大きかったことから、注目を集めていた。ネスレはエイジコアとの取引で欧州売上の約10%に当たる20億スイスフラン以上を売り上げていると推測されている。