スイス再保険―ソフトバンクの出資交渉打ち切りに―

再保険大手のスイス再保険(チューリヒ)は28日、ソフトバンクグループからの出資受け入れに向けて行ってきた交渉を両社の合意で打ち切ったと発表した。破談の理由は明らかにしていない。技術戦略の一環でソフトバンク系の企業との協業を検討する可能性はあるとしており、実務レベルでの協力には含みを残している。

両社の出資交渉は2月に明らかになった。その時点では出資比率が30%を超えるとの観測もあったが、スイス再保険は4月に、最大でも10%にとどまるとの見方を示していた。

スイス銀フォントーベルのアナリストは今回の交渉打ち切りについて、ソフトバンクは友好的な安定株主の候補であったうえ、同社の出資を受け入れればスイス再保険はアジア事業や技術プラットフォームを強化できたと述べ、遺憾の意を示した。

ソフトバンクはスイス再保険が持つ莫大な量のデータに大きな関心を寄せていた。

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