ダイムラーにリコール命令、陸運局が違法な排ガス操作と判断

自動車大手の独ダイムラーは24日、トランスポーター「ヴィート」のエンジン制御システムに違法な機能が搭載されているとして、独連邦陸運局(KBA)からリコール(無料の回収・修理)を命じられたことを明らかにした。同社は違法性を否認しているものの、リコールを実施してソフトウエアの再インストールを行う。

対象となるのは欧州排ガス基準「ユーロ6」に対応した1.6エンジン搭載のディーゼルモデル。該当車両の数は明らかにしていない。『シュピーゲル』誌によると、リコールは他のモデルにも広がり、最大で60万台を超える恐れがある。

KBAは当該モデルのエンジン制御ソフトに現行法に抵触する機能が2つ搭載されているとダイムラーに通告した。これに対し同社は、「これらの機能は様々な運転条件下で、また、車両の使用期間を通して安定した排ガス処理を確保するための複雑な排ガス処理システムの一部だ」と指摘。台上試験で合格するために必要な機能ではないとして、台上試験で合格するために違法なソフト機能を搭載したとの見方を否定した。

同社はKBAの今回の決定に異議を申し立てる考えだ。必要があれば裁判で争うとしている。

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