ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が8日発表した4月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比1.0%減となり、2カ月ぶりに落ち込んだ。休日と祝日に挟まれた週日に有給休暇を取得する被用者が多いことが同指数低下の一因と経済省は説明している。ただ、鉱工業生産は昨年9月以降の8カ月のうち5カ月で減少していることから、業界の景気減速は明らかだ。製造業受注は4カ月連続で落ち込んでおり、回復の兆しは出ていない。
4月の鉱工業生産を部門別でみると、製造業は1.7%減と減少幅が大きかった。消費財が2.1%、中間財が2.0%、投資財が1.3%の幅で落ち込んだ。エネルギー業は1.6%減となり、3カ月ぶりに下落。建設業は3.3%増加し、2カ月連続で拡大した。
鉱工業生産指数を特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、3~4月は前の期の1~2月を0.4%上回った。建設業で1.5%増加したことが大きい。製造業は0.1%減少した。