デュル―工場排ガス処理分野で買収―

機械大手の独デュル(ビーティヒハイム・ビッシンゲン)は6日、米同業バブコック・アンド・ウィルコックス(B&W)から工場排ガス処理事業を買収することで合意したと発表した。環境設備事業を強化する考え。デュルは売り上げの大半を占める塗装機械分野で成長の余地が限られていることから、新たな事業分野を開拓している。

B&W傘下のB&Wメグテック、B&Wメグテック・ホールディング、B&Wユニバーサルの計3社を譲り受ける。買収金額は約1億1,000万ユーロ。独禁当局の審査を経て買収手続きが7-9月期に完了すると見込んでいる。

B&Wの工場排ガス処理事業は従業員数が約900人で、今年は売上高がおよそ2億ユーロとなる見通し。デュルの環境設備事業は従業員数が600人で、昨年は1億8,500万ユーロを売り上げた。B&Wの工場排ガス処理事業とは製品、地域面で補完性が高く、同社はシナジー効果を見込む。中国などの新興国で環境規制が強化されていることから、需要の長期拡大を予想している。

環境設備事業の売上高は今回の買収により、今年およそ4億ユーロへと拡大する見通し。2021年までに同5億ユーロへと引き上げ、売上高営業利益率(EBITベース)で6~7%を確保する目標だ。

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