アウディ社長宅に立ち入り捜査、排ガス不正で

ミュンヘン検察当局は11日、フォルクスワーゲン(VW)の高級車子会社であるアウディのルパート・シュタートラー社長と取締役1人の自宅を対象に立ち入り捜査を実施した。違法なソフトウエアの搭載車を欧州市場で販売したことに絡んで、2人には詐欺と公文書偽造の容疑がかけられている。

窒素酸化物(NOx)の排出量を違法に操作するソフトがVWグループのモデルに搭載されていたことは2015年に発覚した。アウディは同ソフトの開発で中心的な役割を果たしてきたと目されており、本社や工場、関係者宅を対象とする立ち入り調査は昨年3月からこれまでに計5回、行われた。

シュタートラー社長は07年からアウディの社長を務めている。このため、違法ソフトの開発に関与していた、あるいはその事実を早い時点で知っていたとの観測が根強い。ただ、そうした疑惑にはこれまでのところ明確な裏付けがなく、同社長は解任も逮捕もされていない。

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