ベーリンガー―スペイン工場売却へ―

独製薬2位のベーリンガー・インゲルハイムがスペインのマルグラッドにある工場を売却する考えだ。化学的に製造する医薬品の販売減少を受けた措置で、化学製剤工場を本社所在地の独インゲルハイムと伊フォルノーヴォの2カ所に集約する。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が同社の確認を得た情報として報じた。マルグラッド工場の売却先を年内にも決定したい考えだ。

同工場では降圧剤「ミカルディス」「ツインスタ」の原料である「テルミサルタン」を製造している。ミカルディスとツインスタは特許切れで売り上げが落ち込んでいることから、同社は生産拠点を統廃合する。マルグラッド工場の売却後は同工場からテルミサルタンの供給を受け、ミカルディスとツインスタを引き続き自社で生産する。

ベーリンガーでは売上規模はまだ小さいものの生物学的製剤の生産が増えている。昨年は同社売上全体(180億ユーロ)の4%を占めた。

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