電機業界受注2カ月連続減少、4月は-6.2%に

独電気電子工業会(ZVEI)が13日発表した独電機業界の4月の新規受注高は前年同月を6.2%下回り、2カ月連続で落ち込んだ。国内が19.6%減と大幅に後退したことが響いた格好。比較対象の昨年4月は国内受注が30%拡大しており、その反動が出た格好だ。国外はユーロ圏が0.9%、ユーロ圏外が12.3%増加した。

1-4月期の新規受注高は前年同期を1.0%上回った。ユーロ圏外が10.3%増えて全体をけん引。ユーロ圏も1.4%伸びた。国内は5.6%減少した。

4月の業界生産高は物価調整後の実質で前年同月比9.0%増となり、2カ月ぶりに拡大へと転じた。1-4月期は前年同期比4.5%増だった。

業界企業を対象とする5月のアンケート調査では「今後3カ月間に生産を拡大する」との回答が28%に達し「縮小する」は4%にとどまった。

4月の業界売上高は前年同月比9.6%増の154億ユーロと大きく拡大した。比較対象の昨年4月に比べ営業日数が2日、多かったことが大きい。国内が11.2%増の74億ユーロに拡大。国外もユーロ圏が6.5%増の29億ユーロ、ユーロ圏外が9.4%増の51億ユーロへと伸びた。

1~4月の累計は前年同期比5.4%増の633億ユーロで、内訳は国内が6.2%増の302億ユーロ、ユーロ圏が5.4%増の123億ユーロ、ユーロ圏外が4.4%増の208億ユーロだった。

5月の業界景況感は横ばいとなり、3カ月続いた悪化に歯止めがかかった。現状判断が悪化したものの、今後の見通しが改善した。

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