生産者物価が7カ月来の上げ幅に、5月は+2.7%

ドイツ連邦統計局が20日発表した5月の生産者物価指数は前年同月を2.7%上回り、7カ月来の高い伸びを記録した。上昇率の拡大3カ月連続。エネルギーが5.5%増となり2012年3月以来の上昇率を記録したことが最大の押し上げ要因で、エネルギーを除いた生産者物価の上げ幅は1.7%にとどまった。

エネルギーのなかで上げ幅が最も大きかったのは石油製品で、12.5%に上った。灯油が27.9%、液化石油ガスが21.4%、航空機燃料(ケロシン)が17.5%、軽油が12.9%上昇。ガソリンも7.2%高くなった。

電力も8.0%増と上げ幅が大きかった。電力公社などの配電事業者向けが14.1%増と大きく上昇。特別契約顧客向けも6.7%高くなった。

天然ガスは1.8%増で、発電所向けは11.9%、産業向けは4.1%上昇。一般世帯向けは1.2%下落した。

中間財は2.6%の伸びを記録した。金属が5.4%上昇。圧延鋼では上げ幅が7.2%、鉄筋では同17.6%に上った。合成ゴム(-10.7%)と非金属二次原料(-9.6%)は大きく下落した。

非耐久消費財は0.8%増となり上げ幅は前月の1.1%から0.3ポイント縮小した。食料品は0.7%増と前月に引き続き小幅な伸びにとどまったものの、牛乳は6.8%増、バターは27.0%増と高い伸びを記録した。欧州連合(EU)の砂糖生産割当制度が昨年9月末で廃止された影響で大幅下落が続く砂糖は同月も24.2%落ち込んだ。豚肉も12.4%減と下落幅が大きい。

耐久消費財は1.6%、投資財は1.2%の上昇だった。

5月の生産者物価指数は前月比では0.5%上昇した。部門別の内訳はエネルギーが1.3%増、中間財が0.4%増、耐久消費財が0.3%増、非耐久消費財と生産財が0.1%増だった。

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