オンキョーは22日、欧州販売子会社パイオニア・アンド・オンキョー・ヨーロッパ(POE)の事業の一部を独販売会社アキパ(Aqipa)に譲渡すると発表した。コスト削減と販路拡大が狙い。売却額は公表しないことで合意した。
オンキョーはパイオニアのホームAV・ヘッドホン事業を2015年に統合した。これを受けて販売会社の統合を通した事業の効率化に着手。POEもこれに沿った取り組みを進めてきたが、さらなる効率アップが課題となっていた。
アキパは家電高級アクセサリー製品の販売代理店として、オーディオブランド製品の販売を欧州全域で手がけている。販売エリアは欧州域外にも広がっている。
オンキョーはこうした事情を踏まえ、POEが手がける「オンキョー」「パイオニア」「インテグラ」ブランド製品などの欧州販売事業をアキパに譲渡することを決めた。アキパが持つ強力な販売システム、物流システムの活用が可能になり、欧州での販売コストの大幅な低減と新たな販路拡大が可能になると判断したためだ。
譲渡事業の2018年3月期の売上高は1億2,370万ユーロ(160億1,000万円)。事業譲渡に合わせて従業員全員とサービス体制をアキパに移管する。
POEはミュンヘン近郊のプーフハイムに拠点を置く1972年設立の独法人で、グループが取り扱うAV機器の販売を行っている。