住友化学は22日、独化学大手BASF と共同開発中の新規殺菌剤「メチルテトラプロール」の農薬登録を欧州連合(EU)に申請したと発表した。メチルテトラプロールがコムギ葉枯病をはじめとする病害を幅広く防除できることを、共同開発を通じて確認したことから、申請に踏み切った。
メチルテトラプロールは住友化学が独自に発明した有効成分。既存の殺菌剤に対して抵抗性を持った病原菌にも有効に作用する。
住友化学とBASF はメチルテトラプロールを含有する製品を規制当局承認後の2022 年以降にそれぞれEU 市場へと投入する予定。両社は他の地域でも開発を急ぎ、世界中に提供していく考えだ。
住友化学は昨年6月、農業用殺菌剤の開発でBASFと協業合意。住友化学が発明した化合物を共同開発へと切り替え、それぞれが独自に製剤化して市場投入することを取り決めた。