米グーグルのスマホ決済サービス「グーグルペイ」が26日、ドイツでスタートした。NFC(近接場型の無線通信)対応のスマートフォンを持つ消費者は実店舗とネットショップで利用できる。競合アップルのスマホ決済サービス「アップルペイ」は現在、同国で利用できないことから、グーグルは先行した格好だ。
グーグルはカード大手のマスターカードとビザ、銀行大手のコメルツ銀行と同ネット銀子会社コムディレクト、モバイルバンキングのN26、金融サービス大手ワイヤーカードのモバイル決済アプリ子会社ボーン(Boon)をパートナーとしてサービスを開始した。利用できるのはこれらのパートナーが発効するクレジットカードとアンドロイドOSバージョン5.0以上のスマホの所有者。クレジットカードをアプリに登録する必要がある。
グーグルペイを用いると実店舗ではスマホをかざすだけで決済できるようになる。25ユーロ以下であればPINを入力する必要がない。ネット通販では煩雑な情報入力が不要となる。
小売店が負担する決済手数料は提携先の銀行とカード会社が全額を受け取り、グーグルには手数料収入が入らない。アップルペイではアップルにも同手数料が入る仕組みのため、ドイツの銀行はこれを嫌ってアップルとのパートナー契約締結を見合わせている。