最低賃金19年に9.19ユーロ・20年に9.35ユーロへ

政府の最低賃金諮問委員会は6月26日、最低賃金を段階的に引き上げることをフベルトゥス・ハイル連邦労働相に提言した。現在の1時間当たり8.84ユーロから来年1月1日に9.19ユーロ、再来年1月1日には9.35ユーロへと引き上げるという内容。同労相は提言内容を施行する考えだ。

ドイツでは全国・全業界一律の最低賃金が2015年1月に導入された。当初は8.5ユーロで、17年1月に現行水準へと引き上げられた。

同賃金の水準は国内の各種業界で取り決められる賃金協定をもとに2年ごとに見直されることになっている。ハイル労相は雇用が拡大していることを踏まえ、最低賃金を導入すると雇用が縮小するとした当初の懸念は杞憂だったとの見方を示した。

最低賃金が順守されているかどうかは税関が調査しており、違反企業には最大50万ユーロの過料が科される。また、被用者の勤務時間を正しく記録していない場合も最大3万ユーロの罰金が科される。

最低賃金諮問委員会は労使の代表それぞれ3人(計6人)、学識経験者2人、委員長1人の計9人で構成される。委員は労使の頂点団体が指名し、政府が任命する。

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