EU加盟国がセーフガードの暫定的導入承認

欧州連合(EU)加盟国は5日、米国による鉄鋼・アルミニウムの輸入制限への対抗措置として、欧州委員会が提案した鉄鋼製品に対する緊急輸入制限(セーフガード)の暫定的導入を承認した。同措置は米市場から締め出された鉄鋼製品が大量にEU市場に流入し、域内の企業に損害を与える事態を防ぐ狙いがある。正式な承認手続きを経てEU官報に掲載後、7月中旬にもセーフガード措置が暫定的に発動される見通しだ。

欧州委は声明で「最新の貿易統計は米国が25%の追加関税を課した結果、EU市場に鉄鋼製品が大量に流入したことを示している」と指摘。対策として、7月中旬にも輸入数量割当制(クオータ制)を導入する方針を表明した。セーフガード調査の対象となっている鋼板、条鋼、鋼管など28品目の全てまたは一部について、過去数年間の輸入実績を基に割当枠を設け、超過分に対して25%の関税を課すという内容だ。

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