カナダ小売大手のハドソンズ・ベイ・カンパニー(HBC)は6日、欧州事業を墺小売・不動産大手シグナ・ホールディングスとの合弁会社に移管することで基本合意したと発表した。市場では両社が合弁交渉を進めているとの観測が以前から出ていた。
拘束力のない趣意書に署名した。今後の資産査定を踏まえて合弁化の最終決定を下す。
メディア報道によると、HBCは合弁会社に独百貨店ガラリア・カウフホーフ、ベルギーの百貨店ガラリア・イノ、HBCの蘭店舗、都市型アウトレット「サックス・オフ・5TH」の独店舗、シグナは独百貨店カールシュタットとスポーツ用品販売店カールシュタット・スポーツを持ち寄る方向。合弁の資本の50%強をシグナが握るとみられている。
HBCは2015年、カウフホーフを買収して欧州市場に進出した。だが、欧州事業は振るわず、赤字を計上。株主からは同事業の売却を求める声が出ている。
シグナは14年、経営不振のカールシュタットを買収した。昨年は黒字転換に成功したものの、売り上げは減少している。デパート業界はネット通販や大型専門店に押されて、苦戦が続いている。