上期財政収支481億ユーロの黒字に

国(連邦)と州、市町村、社会保険機関を合わせたドイツ全体の財政収支が今年上半期(1~6月)は481億ユーロの黒字(暫定値)となったことが、連邦統計局の発表で分かった。堅調な経済と雇用の拡大を背景に歳入が大きく伸びた一方で、歳出が小幅増にとどまったことから、黒字幅が膨らんだ。減税や公共投資の拡大を求める声が出ている。

黒字額は連邦で195億ユーロ、州で131億ユーロ、社会保険機関で90億ユーロ、市町村で66億ユーロに達した。

ドイツ全体の歳入は4,035億ユーロとなり、前年同期比で5.0%増加した。主力の税収が5.2%拡大。所得・資産税収は7.2%伸びた。社会保険料収入は4.2%増。金利・配当収入は連邦銀行(中銀)の利益が前年の反動で大きく増えたこともあり、29.3%拡大した。

歳出の増加幅は1.2%にとどまった。低金利と債務残高の減少を受けて利払い費は8.7%減少した。

上半期の名目国内総生産(GDP)は1兆6,718億ユーロで、財政黒字の対GDP比率は2.9%に達した。

上部へスクロール