消費者景況感2カ月連続悪化、インフレ率の上昇響く

市場調査大手のGfKが8月29日発表したドイツ消費者景況感指数の9月向け予測値は10.5となり、8月の確定値(10.6)を0.1ポイント下回った。同指数の悪化は2カ月連続。長らく低い水準にあったインフレ率がこの数カ月、2%以上へと上昇していることが響いた。景況感自体は高水準を保っている。

景気の見通しに関する8月の指数(9月向け予測値の算出基準の1つ)は前月を6.5ポイント上回る22.2へと上昇した。第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP)が前期比で実質0.5%の高い成長率を記録したほか、米国と欧州連合(EU)の通商摩擦の激化がひとまず回避されたことが大きい。

所得の見通しに関する8月の指数(同)は4.9ポイント減の52.6へと落ち込み、昨年11月以来の低水準となった。エネルギー価格の上昇を背景にインフレ率が相対的に高い水準で推移していることが反映された格好。雇用と所得の安定を受けて同指数自体は依然として高水準が続いている。

高額商品の購入意欲に関する8月の指数(同)も1.0ポイント低下し55.2となった。こちらも水準は極めて高く、消費に陰りは出ていない。

上部へスクロール