ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が8日発表した8月の鉱工業生産指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比0.3%減となり、3カ月連続で落ち込んだ。乗用車の排ガス検査方式の変更を受けて、自動車業界の生産が一時的に減速していることが響いた格好だ。経済省は受注残が多いことを指摘。新車登録の滞りが解消されれば、製造業の生産は拡大基調に転じるとの見方を示した。
製造業の生産高は0.1%減少した。投資財が0.7%縮小。中間財と消費財はそれぞれ0.1%、1.4%増加した。
建設業は1.8%減となり、2カ月ぶりに落ち込んだ。同業界は稼働率の限界に達しており、生産指数自体は極めて高い。
エネルギー業は1.3%増となり、4カ月連続で拡大した。
特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、7~8月の鉱工業生産は前期の5~6月を1.8%下回った。製造業が2.2%、建設業が0.7%の幅で後退した。