インシュアテック(IT技術を活用した保険分野のサービス)の有力企業である独シンプルシュアランス(SISU)に東京海上ホールディングスなどが資本参加する。SISUは東京海上と協業して日本・アジア市場を開拓していく考えだ。
東京海上の子会社・東京海上日動火災保険と仏独系金融サービス会社ODDO BHFから総額1,150万ドルを調達する。SISUはすでに楽天や独保険大手アリアンツからも出資を受けており、これまでに調達した資金の総額は欧州インシュアテック最高の6,000万ドルに達した。
SISUはベルリンに本社を置く2012年設立の新興企業で、従業員数は150人。ネット通販などで消費者が商品やサービスを購入する際に延長保証や海外旅行保険といった関連保険商品を提供するサービスで高い評価を受けている。
欧州市場はアリアンツの支援を受けて開拓してきた。日本・アジア市場では東京海上と手を組む。日本は保険規制が州ごとに異なる米国に比べて参入障壁が低いほか、保険販売・サービスのデジタル化が遅れていることから、市場を開拓しやすいと判断した。
東京海上はSISUが持つ最先端のインシュアテックを活用し、効率的な保険加入の仕組みを顧客に提供していく考えだ。