N26―英市場に参入―

モバイルバンキングサービスを手がける独新興企業N26(ベルリン)は4日、英国事業を開始した。同社はすでに欧州17カ国で事業を展開しており、英国は18カ国目となる。ファレンティン・シュタルフ社長はロイター通信に「わが社はグローバルな金融ブランドになるというビジョンを追求している。このため英国と米国市場への参入は定石だ」と明言した。米市場には来年第1四半期に参入する予定だ。

英国ではまず、ごく少数の顧客を対象にサービスを開始した。本格始動は11月の予定。すでに5万人以上の顧客がウェイティングリストに登録している。

N26は2013年設立のフィンテックで、15年1月に振替口座サービスを開始した。顧客はスマホアプリの操作だけで同社に振替口座を開設できる。口座管理手数料や引き出し料金が一切かからないことから、顧客数はすでに150万人を超えた。来年第2四半期の黒字転換を見込んでいる。

N26はドイツの銀行免許を保有していることから、欧州連合(EU)域内に拠点を構えていれば全加盟国で事業を展開できる「パスポート」制度を利用して英国事業を行う。このため英国が通商協定を締結せずにEUから離脱すると、英国事業を行えなくなる恐れがある。

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