アリアンツ―英で買収、現地損保2位に浮上―

保険大手の独アリアンツ(ミュンヘン)が英国の損害保険事業を一段と強化する。同社は5月31日、現地同業リーガル・アンド・ジェネラル(L&G)の損保部門を完全買収するとともに、同国損保大手LVジェネラル・インシュアランス・グループ(LV GIG)の株式51%を買い増し100%子会社化すると発表した。買収手続きが完了するとアリアンツは英損保市場で2位に浮上する。

L&Gの損保部門を2億4,200万ポンド、LV GIG株51%を5億7,800万ポンドでそれぞれ譲り受ける。総額は8億2,000万ポンド。年末までの買収手続き完了を見込む。

アリアンツは2017年、英同業リバプール・ビクトリア(LV)からLV GIGを買収する計画を発表した。当初の合意では同年にまず株式49%を5億ポンドで取得し、2019年までに出資比率を69.9%へと引き上げることになっていたが、今回これを完全買収へと改めた。LV GIGの取得には計10億7,800万ポンドを投じることになる。

L&Gは経営不振の損保部門を昨年末に売りに出した。アリアンツは同部門の入札に参加して落札に成功した。

LV GIGは自動車保険に強い。L&Gの損保部門は家屋保険を強みとしていることから、補完性が高い。両社を買収すると、アリアンツの英生保事業は顧客数が1,200万、保険料収入が40億2,900万ポンドに拡大。現地損保市場シェアは9%となる。

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