英大手銀行スタンダードチャータードの独子会社、スタンダードチャータード・バンクAG(フランクフルト)の行員数は、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)決定を受けて2.7倍に拡大した。同子会社のハインツ・ヒルガー社長の情報として『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が19日、報じた。
スタンダードチャータードは2017年5月、EU事業を統括する子会社をドイツの金融都市フランクフルトに設立することを明らかにした。ブレグジットを見据えた措置で、ブレグジット後にEU域内で事業を行うのに必要ないわゆる「パスポート」を昨年12月に取得。フランクフルト支店を法的に独立した株式会社へと格上げした。
フランクフルト勤務の同行行員は17年5月時点で100人だったが、現在は270人に増加している。行員の半数弱はスタンダードチャータードの既存行員が占める。国籍は28カ国と多彩。ロンドンに比べて通勤時間が約1時間、短いことが魅力だとしている。