Schaeffler:シェフラー(軸受け)―摩擦材工場を売却―

軸受け大手の独シェフラー(ヘアツォーゲンアウラハ)は1日、同国西部のハムにある摩擦材工場を同工場の経営陣に売却(MBO)すると発表した。自動車向け部門の整理方針に基づく措置。売却金額は公表しないことで合意した。同取引は独禁当局の承認を受ける必要がないため、売却手続きは近日中に完了する。

ハム工場では乾式デュアルクラッチ向けのブレーキライニング、および農業機械、エレベーター、風力発電機など産業向けの摩擦材を生産している。このうち、同工場売上の約60%を占める乾式デュアルクラッチ向けブレーキライニングの生産は2020~21年に終了するものの、工場経営陣は産業向け事業の将来性は高いと判断し、MBO(経営者による買収)へと踏み切った。ハム工場の社名をシェフラー・フリクション・プロダクツ・ハムからイノ・フリクション(INNO

FRICTION)へと改めて、再スタートを切る。従業員(110人)は継続雇用する。

シェフラーは3月、自動車向け部門の再編計画「RACE」を発表した。業績不振を受けた措置で、エンジン、トランスミッション関連事業の一部を売却するほか、小規模拠点の統廃合を実施。同部門の従業員5万5,000人のうち900人を整理する予定だ。

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