高級車大手のBMW(ミュンヘン)は22日、中国合弁の華晨宝馬汽車(BBA)が全工場で5G通信網の設置を完了したと発表した。独本国でも局地的なエリアで用いる「ローカル5G」の工場敷設に向けて準備中。すべての機器がリアルタイムで情報を交換することで生産効率や品質、柔軟性を向上させていく「インダストリー4.0」を競合に先駆けて実現する意向だ。
瀋陽市にあるBBAの組み立て工場2カ所とエンジン工場1カ所を5G対応とした。昨年10月に5G通信網の構築を開始して、今年4月に完了。最適化に向けた取り組みをその後3カ月かけて行い、通信速度を当初の1秒当たり600メガバイトから1ギガビットへと引き上げた。通信のカバー面積は300万平方メートルを超える。通信網構築に当たっては中国聯合通信(チャイナ・ユニコム)と中国移動(チャイナ・モバイル)の協力を受けた。