ライフサイエンス大手の独バイエル(レバークーゼン)は22日、フットケア剤ブランド「ドクター・ショール」を米投資会社イエロー・ウッド・パートナーズに売却することで合意したと発表した。一般医薬品(OTC)部門の再編方針を受けた措置で、今後は同部門の経営資源を中核分野に絞り込む。取引金額は5億8,500万ドル。独禁当局の承認を経て売却手続きが第4四半期(10~12月)に完了すると見込んでいる。
バイエルは昨年11月、収益力の向上に向けた包括的な事業再編計画を発表。OTC部門ではドクター・ショールと日焼け止めクリームブランド「コパトーン」の売却方針を打ち出した。コパトーンについてはスキンケア用品大手の独バイヤスドルフに5億5,000万ドルで売却することで5月に合意が成立している。
バイエルは2014年、米同業メルクからのOTC事業買収に伴い、ドクター・ショールとコパトーンの権利を取得した。ドクター・ショールの売上高は昨年2億3,400万ドル。イエロー・ウッドは北米と南米における同ブランドの権利を譲り受けるほか、米国とカナダの従業員およそ30人を引き継ぐ。新会社を設立してドクター・ショール事業を展開していく意向だ。