日韓関係の悪化を独経済界が憂慮

日本と韓国の関係が悪化していることをドイツの経済界が懸念している。独商工会議所連合会(DIHK)のフォルカー・トライヤー貿易部長は5日ロイター通信に、「これは小さな紛争ではない」と強調したうえで、米中の通商摩擦などを受けて世界経済が減速している現状を踏まえ「タイミングが悪い」と指摘。ドイツ企業にとって十億ユーロのケタ台の負担になるとの見方を示した。

日本政府は輸出優遇措置の適用対象となる「ホワイト国」のリストから韓国を除外することを、2日の閣議で決定した。28日付で施行する。韓国はこれに反発しており、報復措置を取る意向だ。

トライヤー貿易部長はこれを踏まえ、ドイツから韓国への輸出額が今年は減少するとの見方を示し、「横ばい」としていた従来予測を下方修正した。

ドイツの対日貿易高は昨年440億ユーロ、対韓は同290億ユーロ強だった。同国の貿易総額ランキングで日本は15位、韓国は20位に付けている。

上部へスクロール