製造業受注が約2年来の増加幅に、大型受注効果で6月は+2.5%

ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が6日発表した6月の製造業新規受注指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比2.5%増となり、1年10カ月来の高い伸びを記録した。ユーロ圏外で大型受注の規模が大きかったことが背景にあり、大型受注を除いたベースでは0.4%減少した。

新規受注を地域別でみると、ユーロ圏外は8.6%増と大幅に伸びた。投資財分野で大型受注が多かったためだ。国内受注は1.0%減、ユーロ圏(ドイツを除く)も同0.6%減と振るわなかった。

分野別では投資財が3.7%増と特に大きく拡大した。ユーロ圏外が12.3%増えたためで、国内は1.4%、ユーロ圏は4.9%の幅で落ち込んだ。

中間財は1.3%増となり、8カ月ぶりに拡大へと転じた。ユーロ圏が6.1%伸びて全体をけん引。ユーロ圏外は0.3%増、国内は0.4%減だった。

消費財は0.4%減で、内訳は国内が2.1%減、ユーロ圏が1.2%減、ユーロ圏外が2.4%増だった。

製造業新規受注を特殊要因による統計上のブレが小さい3カ月単位の比較でみると、4~6月(第2四半期)は前期の1~3月(第1四半期)を1.0%下回った。国内が4.1%、ユーロ圏が3.4%後退。ユーロ圏外は4.5%増加した。大型受注を除いたベースでは減少幅が2.1%に上った。

経済省は第2四半期の新規受注の減少幅が第1四半期の4.1%から大幅に狭まったことを指摘しながらも、企業景況感を踏まえると製造業の景気はまだ好転していないとの見方を示した。

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