ドイツ連邦統計局が9日発表した6月の輸出高(暫定値)は前年同月比8.0%の1,061億ユーロと大きく落ち込んだ。祝日配置のほか、世界経済の減速が響いた。
輸出を仕向け先地域別でみると、減少幅が大きかったのは欧州連合(EU)域外向けで、10.7%に上った。ユーロ圏とEUのユーロ非加盟国向けもそれぞれ5.6%、7.2%落ち込んだ。
輸入高は893億ユーロで、前年同月を4.4%下回った。EU域外からの輸入が8.9%減少。ユーロ圏とEUのユーロ非加盟国からも各0.3%、2.7%縮小した。
貿易収支の黒字幅は23.6%減の168億ユーロと大幅に後退した。経常黒字も16.9%減って206億ユーロとなった。
1~6月の輸出高は6,661億ユーロで、前年同期を0.5%上回った。EU域外向けが1.7%伸びて全体をけん引。ユーロ圏向けも0.5%増えた。EUのユーロ非加盟国向けは1.5%減少した。
同期の輸入高は3.0%増えて5,562億ユーロとなった。ユーロ圏からの輸入が5.0%増加。EUのユーロ非加盟国とEU域外からもそれぞれ1.5%、1.9%伸びた。
貿易収支の黒字幅は1,099億ユーロで、前年同期から10.2%減少。経常黒字も3.2%減の1,264億ユーロへと落ち込んだ。二次所得収支(居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支)とサービス収支の赤字拡大が響いた。対外金融債権・債務から生じる利子・配当金などの収支状況を示す第一次所得収支は黒字幅が338億ユーロから370億ユーロへと9.5%拡大した。