VW:フォルクスワーゲン―7月グループ販売2.4%減少―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が16日発表した7月のグループ新車販売台数は前年同月比2.4%減の88万6,100台へと落ち込んだ。前月は10カ月ぶりに増加したものの、再び減少へと転じた。世界的な景気減速が響いた。比較対象の2018年7月は特殊要因で欧州販売が急増しており、その反動も大きい。

今年7月の販売実績を地域別でみると、西欧は前年同月比4.0%減の32万6,600台へと後退した。昨年7月は欧州連合(EU)の排ガス検査方式変更を目前に控え販売が25%以上増えており、この事情を踏まえると減少幅は小さい。中東欧販売も同じ理由から1.9%減の6万7,000台へと縮小した。

アジア太平洋は33万4,800台で、0.3%落ち込んだ。ただ、同地最大の中国は1.3%増の31万3,400台へと拡大。VWグループは同国市場でシェアを伸ばした。

北米は0.9%減の8万700台へと後退した。米国は3.4%増の5万5,800台と好調だったものの、カナダとメキシコが振るわなかった。

南米は5万3,000台で、3.2%増加した。同地最大の市場であるブラジルが14.3%増の4万900台へと拡大したことが大きい。

ブランド別では主力のVWブランド乗用車が3.3%減の48万9,000台、高級車アウディが6.1%減の15万5,400台へと落ち込んだ。その他の乗用車ブランドは増加しており、シュコダは3.1%増の10万2,700台、セアトは4.7%増の5万5,200台、ポルシェは3.4%増の2万3,100台へと拡大した。商用車ではMAN(2.8%増の1万1,500台)が増加、スカニア(4.9%減の7,100台)とVWブランド商用車(3.2%減の4万800台)は減少した。

1~7月のグループ販売台数は625万1,500台で、前年同期を2.7%割り込んだ。南米が1.2%増加した以外はすべて減少。減少幅は西欧で1.3%、中東欧で1.4%、アジア太平洋で4.3%、北米で0.9%に上った。国別で最大の市場である中国は3.2%減の223万台だった。

ブランド別ではセアト(7.8%増)、ポルシェ(2.4%増)、MAN(8.8%増)、スカニア(8.1%増)が増加。VWブランド乗用車(3.8%減)、アウディ(4.8%減)、シュコダ(3.8%減)、VWブランド商用車(0.4%減)は減少した。

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