化学・製薬業界のR&D投資が過去最高更新

独化学工業会(VCI)が15日発表したドイツ国内における化学・製薬業界の昨年の研究開発(R&D)投資額は前年比2.6%増の118億ユーロとなり、過去最高を更新した。増加は8年連続。売上高の5%以上をR&Dに投じた計算だ。今年は同投資額が120億ユーロに達するとみている。

化学・製薬業界のR&D投資額が最も大きい国は米国で、世界全体の43%を占めた。これに中国と日本が12%で続く。ドイツは6%で、同投資額が4番目に大きい国となっている。

VCI研究・科学・教育委員会のトーマス・ヴェッセル委員長は、化学・製薬業界のR&D投資額で中国がわずか17年で米国に次ぐ2位に浮上したことを踏まえ、「研究・生産立地競争でドイツが現在の良好な地位を保つのは中期的に難しくなる」と指摘。産業競争力を保つためには研究開発の税優遇やスタートアップ企業の起業・資金環境を改善することが必要だとして、政府の施策を促した。

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