Bosch:ボッシュ―48VマイルドHV用電池セルをCATLから調達―

自動車部品大手の独ボッシュ(シュツットガルト)は5日、マイルドハイブリッド車(HV)向け電池分野で中国の車載電池セル大手、寧徳時代新能源科技(CATL)と長期戦略協業すると発表した。48ボルトマイルドHVに搭載する電池向けのセルをCATLから調達する。ボッシュは環境規制の強化を背景に排ガス削減効果が高い48Vマイルドハイブリッド駆動システムの需要が大幅に伸びると判断。同システムの電池に用いるセルを有力メーカーのCATLから調達することにした。

CATLはボッシュが求める品質・仕様の電池セルを設計、開発、生産する。ボッシュはセル生産への不算入方針を決定したため、外部から調達する必要がある。

マイルドHVはエンジンを補助する動力源としてモーターを利用する車両。フルHVと異なり、モーターのみで走行することはできない。

マイルドHVではこれまで、駆動用電源の電圧を12Vとするシステムが主流だった。だが近年はこれを48Vへと引き上げ高出力化する動きが欧州で強まっている。車両の消費電力が増えているうえ、欧州連合(EU)が2021年に導入予定の二酸化炭素(CO2)排出基準を遵守するためには48VマイルドHVが必要との認識が広がっているためだ。ボッシュによると、48VマイルドHVシステムを投入することで車両の燃費を最大15%改善できる。同システムの需要は環境規制が厳しい欧州と中国で伸びている。

ボッシュは世界の新車に占める48VマイルドHVの割合が25年には約20%に拡大すると予想。需要を取りこむために48VマイルドHV用電池の生産を強化していく。

同社は昨年末、48VマイルドHV用電池の生産を中国の無錫工場で開始した。小型で冷却装置が不要なことから、内燃機関車に統合しやすいという強みを持つ。自動車メーカーは開発時間とコストを大幅に圧縮できる。

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