ドイツ連邦統計局は12日、8月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が1.4%、前月比がマイナス0.2%で速報値と変わりがなかった。エネルギーは前年同月比0.6%増となり、上げ幅が前月の同2.4%から大幅に縮小。エネルギーを除いたインフレ率は1.6%だった。
エネルギーでは地域熱が4.7%、天然ガスが4.6%、電力が3.8%上昇したものの、自動車燃料は3.3%、暖房用灯油は5.2%低下した。
食料品の上げ幅は2.7%で、前月の同2.1%を0.6ポイント上回った。野菜が12.8%上昇。食肉・肉製品も4.3%高くなった。果物は2.6%減となり、これまでに引き続き下落した。
エネルギーと食料品を除いた基礎インフレ率は1.4%だった。
食料品以外の消費財では雑誌(5.3%増)、たばこ(3.3%増)、乗用車(2.4%増)で上昇率が大きかった。電気製品はこれまでに引き続き大きく低下しており、下落幅は情報機器で7.7%、電話器で7.1%に上った。
消費者物価に占める比重が53%に上るサービスは1.6%増となり、上げ幅は前月の同1.5%増からやや拡大した。自動車整備・修理が4.8%、飲食が2.7%上昇。物価に占める比重は小さいものの長距離バスと郵便では上げ幅がそれぞれ18.5%、10.6%に達した。電気通信は0.7%下落した。
前月比ではエネルギーが1.0%減となり、下げ幅が前月の同0.2%から拡大した。自動車燃料が2.4%、灯油が2.0%低下して全体を強く押し下げた。エネルギー以外ではパック旅行が2.5%落ち込んだ。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が1.0%、前月比がマイナス0.1%で、こちらも速報値と変わりがなかった。