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2019/10/2

経済産業情報

VW:独検察がVW社長など3人を起訴、ディーゼル排ガス不正で「違法な市場操作」

この記事の要約

ディーゼル車の排ガスを不正に操作していた事実の公表を故意に遅らせ株価に違法な影響力を行使したと認定した。

米環境保護庁(EPA)が15年9月18日にVWに対する「違反通知」を公表すると、同社株が急落したことは、開示による巨額損失をVWが事前に認識していたことを間接的に裏付けるものだというのが検察当局の見方で、ヴィンターコルン社長(当時)は遅くとも15年5月、ペッチュ財務担当取締役(同)は同6月29日、ディースVWブランド乗用車部門担当取締役(同)は同7月27日時点で、不正の事実関係とそれがもたらす財務上の痛手を把握していたと断定している。

EPAが違反通知を公表する前の時点では排ガス不正の適宜開示に踏み切るに足る具体的な根拠がなかったとして、巨額損失を恐れて適宜開示義務に違反したとする検察の主張に反論した。

独ブランシュヴァイク検察当局は9月24日、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のマルティン・ヴィンターコルン元社長とヘルベルト・ディース現社長、ハンスディーター・ペッチュ現監査役会長の3人を違法...