オペル―本社工場で操短へ―

仏自動車大手PSAの独子会社オペルがリュッセルスハイム本社工場で操業短縮を実施する。需要減と生産移管を受けた措置で、夜間シフトを停止する。広報担当者は1日、地元の労働局に6カ月の操短申請を行ったことを明らかにした。従業員およそ2,600人が対象となる。

リュッセルスハイム工場ではこれまで中型セダン「インシグニア」と小型ファミリーバン「ザフィーラ」を生産してきた。このうちザフィーラは英ルートン工場へと生産移管。インシグニアは需要が急減している。インシグニアの上半期の販売台数は2万9,500台で、前年同期の4万3,000台から31%以上、落ち込んだ。

同工場では2021年からコンパクトカー「アストラ」の次世代モデルを生産することになっているものの、それまでは厳しい状況が続く見通しだ。

ドイツでは操短申請が承認されると、手取り賃金の60%以上が失業保険財政で肩代わりされる。同比率は子供のいない被用者で60%、子供のいる被用者で67%となっている。オペルも手当を支給することから、当該被用者の減収幅は比較的小さく、生活に大きな支障は出ない。

上部へスクロール