高効率のメタノール合成へ、独スタートアップがトタルと協業

エネルギー技術分野のスタートアップ企業である独サンファイヤーは2日、高効率で環境に優しいメタノール合成を産業レベルで実現する、仏石油大手トタルの研究開発プロジェクトに協力すると発表した。サンファイヤーは二酸化炭素(CO2)の排出量を差し引きでゼロにするカーボンニュートラルを低コストで実現する技術を持っており、これまで石油と天然ガスに依存してきた交通、製造セクターのCO2排出削減に大きく寄与できるとしている。

トタルがドイツで運営する製油所でプロジェクトを実施する。製油所で発生するCO2と、再生可能エネルギー電力を用いて電解槽で作り出す水素からメタノールを合成するというもので、サンファイヤーは高温電解槽を提供・運営する。高温電解槽では産業プロセスで発生する低コストの蒸気ないし廃熱を直接利用できるとことから、水素製造の際に貴重な再生エネの投入量が削減され、メタノール合成コストが大幅に低下するという。

サンファイヤーは2010年の設立で、固体酸化物形電解セル(SOEC)と固体酸化物形燃料電池(SOFC)を開発・製造している。従業員数は140人強。

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