ドイツ連邦統計局が10日発表した8月の輸出高(暫定値)は前年同月比3.9%減の1,012億ユーロとなり、2カ月ぶりに落ち込んだ。世界経済の減速が響いた格好で、営業日数・季節要因調整後の実質でも前月比1.8%減となった。
輸出はすべての仕向け先地域で落ち込んだ。減少幅は欧州連合(EU)域外向けで4.8%(前年同月比)、ユーロ圏向けで3.7%、EUのユーロ非加盟国向けで2.6%に上った。
輸入高は3.1%減の850億ユーロで、貿易収支の黒字幅は前年同月比8.0%減の162億ユーロへと縮小した。経常収支は、対外金融債権・債務から生じる利子・配当金などの収支状況を示す第一次所得収支の黒字幅拡大やサービス収支の赤字幅縮小の効果で11.2%増の169億ユーロへと拡大した。
1~8月の輸出高は8,826億ユーロで、前年同期を0.4%上回った。EU域外向けが2.0%増加して全体を押し上げた格好。ユーロ圏向けは0.2%、EUのユーロ非加盟国向けは1.4%の幅で落ち込んだ。
1~8月の輸入高は1.8%増の7,351億ユーロで、貿易黒字は前年同期比5.7%減の1,475億ユーロへと縮小した。経常黒字は3.3%増えて1,649億ユーロとなった。