化学大手の独ヘンケル(デュセルドルフ)は16日、リサイクル技術のスートアップ企業サペラテックに出資すると発表した。アルミニウムや樹脂を重ね合わせた複合材料の包装材をリサイクルする技術の産業化を支援する。出資額と出資比率は明らかにしていない。
食品などの包装材は様々な材料を重ね合わせて作られていることが多い。こうした包装材はリサイクルが難しいことから、回収後に焼却されたり途上国に輸出されているのが現状だ。
サペラテックは複合材料の包装材に使われているポリエチレン、PET、アルミニウムなどの材料を溶解させることなく分離する技術を持つ。分離された素材はリサイクルされ再び使用することができる。
同社は材料の分離を行うパイロット施設を2014年から運営している。今後はヘンケルから獲得する資金を使って商業スケールの施設を建設する意向だ。
サペラテックは11年の設立。ドイツ北部のビーレフェルトに事業拠点を置く。ヘンケルは同社と協業し、サペラテックの技術にマッチした接着剤を開発した。