ワッカーケミー―業績見通し引き下げ―

化学大手の独ワッカーケミー(ミュンヘン)は15日、2019年12月期の業績見通しを引き下げた。景気低迷と、太陽電池の原料である多結晶シリコンの大幅な価格下落を受けたもので、売上高を従来予測の前期比「約5%増」から「前期並み」へと下方修正。営業利益も「10~20%減」から「約30%減」へと引き下げた。純利益は前期の2億6,000万ユーロを「大幅に下回る」から「小規模な黒字」へと下方修正している。

多結晶シリコン市場は中国のソーラー発電助成削減を受けて昨年、悪化した。これまでは今年下半期に回復へと転じるとみられていたが、過剰設備を抱える中国メーカーが安値で製品を供給していることから、価格競争が激化している。

同社は事業環境の悪化を受けてコスト削減に踏み切る意向で、現在、削減プログラムを作成している。

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