電機大手の独シーメンス(ミュンヘン)は21日、スイスの鉄道会社BLSカーゴから機関車「ベクトロンMS」25台を受注したと発表した。BLSは発注した車両を、欧州を南北に縦断する路線へと投入する。納入期間は2020年末から25年まで。BLSは15年にもベクトロンを15台、発注しており、同機関車の投入台数を40台へと増やすことになる。
ベクトロンは複数の国の鉄道電化方式に適合しているため、オランダ、ベルギーからドイツ、スイス経由でイタリアに至る「ライン~アルペン回廊(DACHINL)」を、機関車を交換せずに走行できる。このため輸送時間を短縮できる。
ベクトロンはベルギー、ドイツ、フィンランド、イタリア、クロアチア、オランダ、ノルウェー、オーストリア、ポーランド、ルーマニア、スウェーデン、スイス、セルビア、スロバキア、スロベニア、チェコ、トルコ、ハンガリーの18カ国で認可を受けている。シーメンスはこれまで、計47社に950台以上を販売した。